冬ごもり(その2)
「よく降るネ」
「寒いナ」
「去年の今頃は畑作業をしていたのに、今年は・・・」
今年(平成20年)2月、人に会う度『今年は異常』という挨拶が交わされ、異常に寒くかつ降雪の多いことが話題になった。
過日、『冬ごもり』と題して12月、1月の降雪量に触れる雑文を記したが、ここでは『その2』として、2月の気象が例年に比して本当に異常であったのか、検証してみることにした。
元データは前報でも触れた、気象庁アメダス、瑞穂ポイントの値である。
10年間のデータを調べた。いずれも2月の値である。
年 日平均 最高 最低 日照時間 降雪量 降雪日
(度C) (度C) (度C) (時間) (Cm) (日数)
H20 -0.4 11.4 -8.1 81.8 238 25
H19 3.8 15.8 -6.0 134.9 19 2
H18 1.3 15.0. -11.0 73.9 118 21
H17 0.5 11.5 -7.7 70.0 154 25
H16 2.6 19.6 -7.5 140.9 99 11
H15 1.8 12.5 -6.3 81.4 52 10
H14 2.1 13.9 -6.7 106.9 54 7
H13 1.4 16.0 -7.1 58.4 60 8
H12 0.2 10.6 -7.2 84.6 91 15
H11 0.6 11.4 -7.0 79.7 55 15
まず、注目すべきは「日平均」がマイナスという値である。これは2月の全平均がマイナスということ、この10年間では今年のみの値である。記録データのある昭和60年以来この24年間で、この日平均がマイナスは過去3回あり、昭和60年(-0.4)、昭和61年(-1.2)平成8年(-1.0)となっている。最高、最低温度もこの10年間では2番目に低い。
今年は「寒かった」ということは、間違いない。
降雪はどうだろう。累積の降雪が238Cm、この10年間では最も多い。残る9年の平均は72Cmとなるから、例年比約2.5倍となる。ことし2月は異常に多いといえる。昭和60年以降200Cmを超えるのは平成8年で、このときの値は219Cmである。ということは、記録に残るものとしては(2月のみで比較すれば)過去最高の降雪といえる。降雪日も25日を数える。平成17年と同数。ほとんど毎日雪が降ったことになる。
ただし、日照時間が意外と多い。上から数えて5番目になる。ということは、雪も降るが晴れ間も出る、という格好。確かに午前中は雪が降り、午後は晴れという感じも多かった気がする。
今年2月、気温や降雪いずれも異常であったといえよう。お陰で、ほんとに『冬ごもり』。屋外作業はほとんどしなかった。別の屋内作業が行えたと思えば、個人的にはこれも致し方あるまい。
「異常寒さ」≠「地球温暖化」と、捕らえるかもしれない。しかし、「寒さ」を「異常気象」と考えれば「地球温暖化」に結びつく。
温暖化防止、さて何が出来る・・・。