「平成23年豪雪」?
昨年12月24日から降り始めた雪は今年(平成23年)の1月になっても継続的に降り続き、国道を機能不全に陥らせるなどテレビで何回も取り上げられる大雪となった。
この八色石においても例外でなく、我が家でもこれまで行ったことのない県道沿い車庫の雪降ろしをしたり、また薪小屋が雪の重みで壊れたりなど例年では経験したことのない事象が発生した。
これまで大雪に対して気象庁が“豪雪”と名づけた事例が2件ある。「昭和38年1月豪雪」と「平成18年豪雪(平成17年12月〜平成18年2月)」の2例である。「昭和38年1月豪雪」は「サンパチ豪雪」とも別称される大雪でKの高校卒業の年に当たる。家の裏がふさがれるなど今でも大雪のシーンが鮮明に残っている。「平成18年豪雪」はシルバー人材センターに勤務していた時期であり除雪の依頼が百数十件にのぼり休日返上で対応した記憶が生々しい。
さて今年の大雪、気象庁が“豪雪”の呼称を付けるのであろうか。「サンパチ豪雪」には及びもつかないが「平成18年豪雪」に比してどうであったかが問題となる。
さらに当地はどうであったのであろう。個人的な感想を言えば平成18年豪雪に比し「勝るとも劣らない」状況のような気がする。
この印象が正しいかアメダス瑞穂ポイントのデータを元に検証してみることにした。
但し瑞穂ポイントの積雪データは昭和60年以降しかなくサンパチ豪雪の値と比較することは出来ない。記憶だけに頼ればサンパチ豪雪は平成18年豪雪に比し倍以上の積雪であったと思われる。
平成18年豪雪時のデータと今年のデータを比較してみると次のようになる。
年月 降水量 日平均気温 降雪の合計 日最大降雪 最深積雪
mm ℃ Cm Cm Cm
H17/12月 246 −0.6 230 28 79
H23/1月 165 −1.7 262 35 91
平成18年豪雪時に比べると今年は降水量は少なくそして寒く、降雪関係の値はいずれも高くなっている。今年の方が水気の少ない雪が多量に降ったということであろうか。寒かったため、雪が融けにくかったという別の見方も出来る。さらにはこのような合計値や平均値のみでは比較しがたいという意見もあろう。
別の見方をするため毎日の最深積雪をグラフにしたのが次の図である。
この図で見ると、今年の方が多そうに見える。「平成18年時」に比べ「勝るとも劣らない」と言えそうである。
人間の“豪雪感”が積もった雪の量で決まるとすれば、今年は平成18年時より豪雪であったと言って良さそうである。
「平成18年豪雪」について気象庁が命名を発表したのはその年の3月1日である。
「平成23年豪雪」を気象庁が発表するか否か。3月になれば結果が判る気がする。