平成の最後の日である。各マスコミも平成を振り返る特集を組んでいる。
小欄もそれに負けじと回顧録を試みることにする。
テーマは「収録音楽」。ここではクラシック関係の音楽に限って振り返ることにする。
昨日、”田園”のことに触れたが、レコードによる収集はほとんど進まなかった。この”田園”を含めて10枚に満たない。そしてその大半は紛失している。
本格的に「収録」を開始したのは、まさに平成に入ってから。1991年(平成3年)のことである。
きっかけはカセットの録音機能を搭載するパイオニア製スレオコンポを買い求めたことに始まる。
この装置のことは以前触れた。 こちら→(2019/2/14)
FM放送音楽番組をエアーチェックで録音するのである。
何を録音するのかは、指南役の本を求めた。志鳥栄八郎氏の著作。
FM雑誌を買い求め、放送予定を確認する。この著作に載っている曲の放送があれば、タイマーをセットして留守録をするのである。
1991年から94年までおよそ4年間、この留守録作業を実施した。
1991年は未だ山梨に住んでいて、1992年には神岡に異動しているので、引っ越しをはさんで二つの土地で録音したことになる。幸いなことに、この二つの地はFM受信に問題はなかった。
このテープは捨てずにいて、今でも裏の納屋の自室に保管している。
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左端は落語のテープで中と右が当該音楽。170本余のカセットテープが収納されている。1本のカセットに2曲録音したものや1曲のみ録音したものがあり、平均すると1.5曲くらいであろう。250強の曲を集めたことになる。収録した音楽は志鳥氏の本で曲名を青く塗りつぶした。400の楽曲を集めたとされる氏の本の半分強が塗られている。
この部屋には持ち帰ったカセットプレーヤーがあり、前住者のアンプと、スピーカーも残っていて、聴こうとすると今でもカセット音楽を聴くことができる。
ここまではアナログ録音の話になる。
世は次第にデジタル化に変貌する。私も遅れながらも流れに付いてきた。
Windowsパソコンを購入したのが1999年(平成11年)である。そして2001年(平成13年)2月ににCD-R、RWの読み書き装置を購入している。
これとパソコンを組み合させると、CDの複製が可能になる。
たまたま、神岡町の図書館に、「CD世界の音楽」というきょうせい出版が発行したクラシック音楽の50枚組CDセットがあって、これを少しづつ借り出し、50枚CDの複製を作成した。
このシリーズは、ほぼ有名とされるクラシック音楽の全てを網羅するもので、一気に収録量を増やすことができたことになる。
2001年の8月に八色石に居を移すことが決まっていて、このCD複製作業は、引っ越し前には終わるよう頑張った記憶が残っている。
八色石に越してからは、また別の動きをしている。先にカセットに録音した音楽を、CDに焼き直す作業を始めたのである。
2009年(平成21年)4月に着手した。この作業はかなり厄介で、アナログ録音された音楽をアナログからデジタルに変換するソフトを導入し、これを介してデジタルに変換したのち、CDに焼きなおすという作業になる。
作業が過酷の性か、半年かけてバッハ、ヴェートーベン、モーツァルトの曲を105曲、CD44枚に収めたところで、中断してしまった。
このCDも未だに残っている。
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最上段が「CD世界の音楽」、中段右がカセットをCDに直した「収録音楽」、中段左はポピュラー関係、下段は落語である。
カセットに比べると収納容積がかなり減っているのが読み取れる。
そして時が経ち、話は新たな時代に突入する。CDが不要になるという話。
NASシステムという。
このことは以前詳述している。 こちら→(2017/9/5)
ただし、実施の時期は2015(平成27年)年の10〜12月のことである。
クラシック音楽、ポピュラー音楽、そして落語など全ての音源が外付けハードディスクの中に納まっている。万一のことを考慮して、二つのハードディスクに収納した。一つはバックアップである。
そして昨今、アマゾンプライムミュージックでの収録を始めた。ただしこれは、平成から令和に持ち越しとなる。
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